この記事でわかること
- Googleアナリティクスとサーチコンソールの違い
- Googleアナリティクスとサーチコンソールの使い分け
- Googleアナリティクスで分析できる指標
- サーとコンソールで分析できる指標
ブログを始める時に必ず導入するのがGoogleアナリティクスとサーチコンソール。
これらはGoogleから無料で提供されていて、サイト分析を助けてくれる非常に優秀なツールです。
これらのツールを駆使して「自分のブログサイトのパフォーマンスをもっと上げたい!」と思っている方がほとんどでしょう。
しかし、この2つのツールの違いを混同してしまっていたり、「何が違うのかわからない」という方が多いのも事実です。
実際僕がTwitterで投稿した際もいくつかの反応がありました。
この二つのツールの違いや特徴をしっかりと理解し、適切に使い分けをすることで、より効果的にブログサイトを成長させることが可能です。

これらのツールでは何が分かって、それはどういう時に使うのか?
この記事で違いと使い分けについて解説しています。
ぜひ最後まで読んで、両ツールの違いを理解し、サイトパフォーマンスを2倍・3倍へと成長させていきましょう。
「その指標を見て結局何が分かるの?」といった疑問も解決できるかと思います。
Googleアナリティクスとサーチコンソールの違い

・違いは「分析する範囲」
違いはとてもシンプルです。
分析範囲の違い。
サーチコンソールはサイトに到達する前、Googleアナリティクスはサイトに到達した後の情報を分析。

上記の画像を見てもらえるとわかりやすいかと思います。
読者はGoogleで検索をかけ、表示された結果から気になる記事を選びます。
サーチコンソールでは記事を選ぶまでに読者がとった行動や、どのような経路を辿って自分の記事に辿り着いたのかを分析してくれます。
- どのようなキーワードで検索されたか
- そのキーワードでの検索順位は何位か
- クリック率はどのくらいか
何度も言いますが、サーチコンソールでは読者が記事に辿り着くまでの情報を分析してくれます。
そしてGoogleアナリティクスでは、記事に到達してからの情報を分析してくれます。
その記事内でどのような行動を取ったのか。
具体的には、
- CVはどれくらいか
- 滞在時間はどれくらいか
- ユーザーの属性は?
などを分析してくれます。
もう一度言うと、Googleアナリティクスでは自分の記事に到達した後、読者がどのような行動を取ったのかがわかります。
それぞれのツールで具体的にどのような指標を分析できるかについては次に解説します。
またその指標から何が分かるのかについても併せて解説したいと思います。
サーチコンソールで分かる指標

サーチコンソールで確認できる項目は主に以下の5つです。
- 検索パフォーマンス
- URL検査
- ガバレッジ
- サイトマップ
- モバイルユーザビリティ

順番に解説していきます。
・検索パフォーマンス
検索パフォーマンスでは自分の記事のパフォーマンスを確認することができます。
サイトの記事がどれだけ検索結果に表示され、どれだけクリックされたのかなどを確認することができます。
確認できる指標は以下です。
説明 | 何を表す? | |
---|---|---|
合計クリック数 | 検索結果で何回クリックされたのか | 検索順位にもよるが魅力的なタイトルほどクリックされやすくなる。 |
合計表示回数 | 検索結果に何回表示されたのか | 自分の記事が検索結果のページへ表示された回数。 |
平均CTR | インプレッションの内、クリックされた割合 | CTRが高いほど上位表示されているか、魅力的なタイトルの可能性が高い。 |
平均掲載順位 | 全記事の平均の検索順位 | サイト全体のパフォーマンスの大まかな指標になる。 順位が高い程よい。 |
また、「クエリ」のタブに表示される項目も大切です。
ここでは、どのようなキーワードで自分の記事が表示され、クリックされているかを確認することができます。
クエリでは、狙ったキーワードでしっかりと表示されているかを確認することができます。
想定していないキーワードで表示されている場合は、そのキーワードでリライトすると順位が上がる可能性があります。
このようにクエリ欄では、記事の検索ワードを知ることができ、次の施策への手がかりにつながります。
後の「ページ」「国」「デバイス」「日付」では、それぞれの項目ごとのパフォーマンスを確認することができます。

このように流入キーワードを確認することにより、記事を最適化することができます。
・URL検査
URL検査では、公開した記事のURLを入力することで、インデックス状況などを確認することができます。
もしここでURLを入力した時にインデックスされていなければ、インデックスをリクエストすることができます。
記事を書いて公開した直後はインデックスされていない状況なので、必ずインデックスリクエストをするようにしましょう。

インデックスが完了している場合は、画像のように「URL は Google に登録されています」と表示されます。
この表示があれば正常に検索結果に表示されているので、安心して次の記事を書きましょう。
・ガバレッジ

このガバレッジでは、ページ内のエラーの有無を確認することができます。
エラー内容については「詳細」欄から確認することができます。
エラーがあるとSEO的に不利に働き、検索順位が下がったりするので、定期的に確認しておきましょう。
エラーがない場合は特にすることはありません。
・サイトマップ
サイトマップ欄ではGoogle側に自サイトのサイトマップを送信することができます。
一度送信が完了すると、その後は自動で更新してくれるので必ず送信しておきましょう。

サイトマップとは自分のサイトの地図のようなものです。
この地図をもとにGoogleはサイトをクロール(巡回)します。
ですので、
サイトマップを送信していないと、なかなか記事がインデックスされないといった問題が生じます。
注意してください。

サイトマップは「XML Sitemap」というプラグインで作成できます。
URLは「https://自分のドメイン/sitemap.xml」となるのが一般的です。
プラグインについてはこちらの記事を参考にしてみてください。

・モバイルユーザビリティ
この項目では、作成した記事がモバイル端末用として適切に表示されているかを確認できます。
有料のWordPressテーマを使用しているなら、何もしなくてもモバイル用に自動調整してくれたりするのですが、無料テーマだと一部対応していないものも存在します。
エラーが出た場合には、その内容を確認して修正するようにしましょう。
主なエラー内容としては以下のようなものがあります。
- テキストが小さすぎて読めない
- クリック可能な要素同士が近すぎる
- コンテンツの幅が画面の幅を超えている
近年ではモバイル版での検索がPC版のそれを上回ってきているため、モバイルバ版への対応はSEOの重要な指標の一つになっています。
Googleアナリティクスで分かる指標

Googleアナリティクスでは非常に多くの項目を分析することが可能です。
全て説明すると大変になってしまうので、これだけは知っておいてほしいということだけピックアップして解説していきます。
Googleアナリティクスで知っておいてほしい項目は以下の4つです。
- ユーザー属性
- テクノロジー
- 集客
- エンゲージメント

・ユーザー属性
ユーザー属性はその名の通り、記事にアクセスした人の属性を分析することができます。
属性は、
- 年齢
- 性別
- 国や地域
- デバイスの種類
などが含まれます。
例えば、20代の女性をターゲットに作成した記事やサイトにアクセスしている人の属性を調べるとします。
分析の結果、20代女性ではなく、30代女性のアクセスがとても多いことがわかりました。
そうすると、この記事は30代女性に人気があるから、内容を30代女性の人に向けたもの変更しよう。
というように分析をして最適化を行うことができます。
・テクノロジー
この項目では、ユーザーのデバイスや使用しているブラウザ・OSなどがわかります。
PC関係のソフトやツールの販売をしているようなサイトであれば特に注意して分析したい項目です。
例えばmacOS用のソフトを販売しているサイトなのに、分析してみると関心のあるユーザーのほとんどがWindowsだったら、全く売れませんよね。
そういったジャンルの発信をしている人は確認しておきましょう。
・集客
集客ではユーザーがどこからアクセスしてきたかを分析することができます。
サーチコンソールでも確認することができます。
主なアクセス経路は以下の9つ。
アクセス経路 | 内容 |
---|---|
Organic Search | 検索エンジンからの流入 |
Refferal | 他サイトに貼られた自サイトのリンクからの流入 |
Direct | ブックマークなどからの直接のアクセス |
Display | ディスプレイ広告からの流入 |
Paid Search | リスティング広告からの流入 |
メールに貼られたリンクからの流入 | |
social | SNS(Twitter/Instagram/Facebook等)からの流入 |
Affiliate | アフィリエイトサイトからの流入 |
Other Advertising | その他の流入経路 |
このアクセス経路を分析して何の役に立つのか?と思おう方もいると思います。
SNSから流入してくる人を例に説明したいと思います。
SNSの中でも例えば、Instagramから流入してくる人と、ツイッターから流入してくる人では、おそらく持ってるニーズに違いがあります。
そのニーズをデータから予想することができれば、SNSごとにとるべき施策が立てられます。
また流入状況を分析することで、どの媒体で拡散するのが良いかなどがわかります。
・エンゲージメント
ここではユーザーの記事内での行動を分析することができます。
ここで確認してほしい項目は以下の3つです。
- 平均ページ滞在時間
- 直帰率
- 離脱率
項目 | 内容 |
---|---|
平均ページ滞在時間 | 当該ページに滞在した時間の平均 |
直帰率 | サイトに訪問して最初のページで離脱(何もされなかった)された割合 |
離脱率 | そのページがユーザーの閲覧する最後のページになった割合 |
平均滞在時間は長ければ長いほど、最後まで記事が読まれる可能性も高まってきます。
その場合はしっかりと読者が求めていた情報を提供できていたという評価をすることができます。
また、「滞在時間が短く直帰率や離脱率も高い」というような場合には、適切な情報の提供ができていない可能性があります。
読者はタイトルやメタディスクリプションを見て、どのような情報があるのかを想像して記事を読みます。
想定していた内容と、記事の内容が違う場合は上記のようなことが起こります。
この場合にはタイトルを記事の内容に沿ったものに変更するなどの対策をすることができます。
Googleアナリティクスとサーチコンソールの使い分け

これまで解説してきたようにGoogleアナリティクスとサーチコンソールでは様々なことが分析できます。
ブログを始めたばかりの人や、これらのツールを使い始めたばかりという人は難しく感じることも多いかと思います。
この場合はどっちのツールを使って分析すればいいのかわからなくなると思います。
そこで簡単な使い分けをご紹介したいと思います。
・記事到達まではサーチコンソール
一般的に個人ブログを運営している方は、とにかく自分のサイトの検索順位を上げてクリックしてもらう必要があります。
自分の記事が上位表示されているキーワードを見つけて、そのキーワードで記事を最適化していく必要があります。
こういった場合はサーチコンソールをメインに分析し、PV数を伸ばしていきましょう。
- 検索順位を上げたい
- PV数を伸ばしたい
- 表示キーワードを知りたい

このような人はサーチコンソールを利用しましょう。
・記事到達後の行動はGoogleアナリティクス
PV数が伸びてきてからは、記事内での読者の行動へ目を向けるようにしましょう。
今のPV数でもコンバージョン率が2倍になれば、それだけで売り上げは2倍です。
このように順番に分析して、施策を立てていきましょう。
- コンバージョン率を上げたい
- ABテストなどをしたい
- 読者に特定の行動をしてほしい

このような人はGoogleアナリティクスを利用しましょう。
・ECサイト系はGoogleアナリティクスをメインに分析
ECサイトなどの商品を販売しているようなサイトではGoogleアナリティクスをメインに使いましょう。
そのようなサイトではコンバージョン率(CVR)が非常に重要な指標になります。
またどのような属性の人が、何の商品を購入しているのかも重要になります。
このような人はGoogleアナリティクスを使用しましょう。
まとめ

今回はGoogleアナリティクスとサーチコンソールの違いとその使い分けについて解説しました。
もう一度おさらいしておきたいと思います。
・違い
分析範囲の違い。
サーチコンソールはサイトに到達する前、Googleアナリティクスはサイトに到達した後の情報を分析。

・使い分け
サーチコンソール
- 検索順位を上げたい
- PV数を伸ばしたい
- 表示キーワードを知りたい
Googleアナリティクス
- コンバージョン率を上げたい
- ABテストなどをしたい
- 読者に特定の行動をしてほしい